女性の薄毛、FPHL(女性型脱毛症)に育毛鍼
もくじ
FPHL(女性型脱毛症)とは?
まず、皆さんは、AGAという言葉は耳にしたことがあると思います。
AGAは「男性型脱毛症」と言われるもので成人男性に起こる進行性脱毛症のことです。遺伝や男性ホルモンの影響が主な原因と考えられています。
そこで女性の薄毛や抜毛による脱毛症のことをFAGAと呼ぶようになりました。
FAGAとは、Female(女性)のAGAのことで、「女性の男性型脱毛症」のことです。
当初は男性のAGA(男性型脱毛症)と同じものだと考えられていたため、AGAに女性を意味する「Female」の頭文字をつけたFAGAと呼ばれてきました。しかし研究が進むにつれてAGAとは症状や原因が異なることがわかってきました。そのため、現在では「FPHL(=Female Pattern Hair Loss)」とも呼ばれるようになりました。
FPHLとは、「女性型脱毛症」のことで、女性が発症する脱毛症全ての症状を指し示す総称です。
総称なので、FAGAはFPHLの中に含まれます。
女性型脱毛症は、 男性型脱毛症とは異なり、頭頂部だけでなく比較的広い範囲にハリやコシが失われた細く柔らかい髪の毛が生えるようになり、全体的な髪の毛のボリュームが少なくなるパターンの脱毛です。
女性型脱毛症は年齢を重ねるごとに症状が進行していくことも特徴の1つです。
FPHL(女性型脱毛症)の症状
FPHLの症状は、大きく4つに分類されます。
①FAGA(女性の男性型脱毛症)
男性ホルモンの影響による脱毛症のことです。
FAGA(女性の男性型脱毛症)は症状が進むと、AGA(男性型脱毛症)のような前頭部(おでこの生際)から頭頂部といった局所的な脱毛ではなく、頭部全体が薄くなっていくのが特徴です。いわゆる、びまん性(=まばら)脱毛と呼ばれており、広い範囲でまばらに脱毛していきます。
②円型脱毛症
円形脱毛症とは、頭髪の一部または複数箇所に丸い円状に脱毛してしまう疾患で、重度の症状になると、頭髪全体、眉毛やまつげなど身体全域に及ぶケースもあります。肉体的・精神的なストレスによって、自己免疫機能に異常が発生することで発症すると言われています。
③牽引性脱毛症
牽引(けんいん)性脱毛症とは、名前の通り牽引(=髪を引っ張る)することで髪が抜ける症状です。長期間、同じ場所の髪の毛や頭皮に負担をかけることで起きる脱毛症のことです。女性の場合はポニーテールなどで髪をきつく縛り、毛根に負担をかけることで起こる脱毛症です。
④分娩後脱毛症(産後脱毛症)
その名のとおり、出産後に発生する脱毛症のことです。
出産後にホルモンバランスが乱れることで、毛髪周期も乱れ、抜け毛が急激に増えてしまう症状です。
女性ホルモンであるエストロゲンは一時的に抜け毛を抑える作用があります。妊娠中は体内のエストロゲンが増加するので抜け毛が減ります。しかし、出産後はエストロゲンが元の量に戻るので、妊娠時には抑えられていた抜け毛が出産後に急激に抜け始める為、頭髪が薄くなるという症状がでてきます。産後3~6ヶ月位から症状が出ることが多く、約1年位で薄毛、抜毛の症状は落ち着くと言われています。
FPHL(女性型脱毛症)の原因
FPHL(女性型脱毛症)の原因は以下のようなものが考えられます。
◎ホルモンバランスの変化
FAGA(女性の男性型脱毛症)はAGAと同じく、男性ホルモンが関係しているといわれています。しかし原因はまだはっきりと特定されていません。
FPHL(女性型脱毛症)は、女性ホルモンのエストロゲンも関係していると考えられます。エストロゲンは髪の生育にハリやコシを出すといわれ、エストロゲンの分泌が低下すると細く柔らかい髪の毛が目立つようになると考えられています。40代に入るとエストロゲンの分泌も低下するので、 髪の毛のハリやコシ、髪の細さなどに影響が出始めるので薄毛に悩む方が増えていきます。
◎生活習慣
喫煙や飲酒、睡眠不足などの生活習慣も薄毛の原因の一つです。
タバコに含まれるニコチンは毛細血管を収縮させます。血行不良により毛髪の成長に必要な栄養が頭皮に届きづらくなります。
飲酒量が多すぎるのも問題です。過度な飲酒は、アルコール分解に多くの栄養が浪費されるため毛髪の成長に使われる栄養が不足してしまい、髪が細くなったり抜け毛が増える原因となります。
また、睡眠時間が極端に少ない場合も問題です。睡眠不足は成長ホルモンの分泌を減少させます。毛母細胞や髪のタンパク質量を増やす栄養の生成を妨げます。
◎ストレス
過度なストレスは、育毛の妨げとなる血行不良につながる大きな原因です。
ストレスを感じると自律神経も乱れるため、交感神経優位となり血管収縮を強めます。そうすると、血行不良になり血液に含まれる栄養や酸素が髪の毛や頭皮に届きづらくなるため、健康な髪の毛、頭皮になりにくいのです。
◎ヘアケア、ヘアスタイル
過度なヘアケアは、頭皮に負担をかけます。
また、ドライヤーやヘアアイロンの長時間使用や、高頻度なヘアカラーやパーマは頭皮、毛髪への負担が大きいため、薄毛を悪化させる要因の一つとなります。最近は、エクステを付ける方も増えてきました。エクステも髪を牽引するので要注意です。
また、いつも同じヘアスタイルで髪を結ぶ方は、引っ張ることで抜け毛が増えたりします。いわゆる「牽引性脱毛症」です。分け目を同じにしている方も同様です。
◎過度なダイエット
過度なダイエットにより、髪の成長に必要な栄養が不足し薄毛を悪化させることがあります。
毛髪は、食事から摂取した栄養をもとに作られるので、食事量が減るとその分、毛髪へ振り分けられる栄養も減ります。さらに、毛髪の成長より生命維持の方が優先順位が高いので、毛髪への割当てが減ると栄養不足となり毛が細くなったり抜けやすくなってしまうのです。
◎病気
橋本病や全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患、甲状腺機能に関する病気、アトピー性皮膚炎、慢性的な鉄欠乏や亜鉛欠乏など様々な要因でも薄毛や脱毛が引き起こされます。
FPHL(女性型脱毛症)に育毛鍼
女性の薄毛・抜毛治療のクリニックに行くと、一般的に「ミノキシジル」「スピロノラクトン」「パントガール」などの薬を処方されることが多いですが、薬によっては皮膚かぶれ、発疹、生理不順、頭痛、動悸、めまい、むくみなどの副作用がでる恐れもあります。
そこで、頭皮に鍼をうつ「育毛鍼」をオススメします!
育毛鍼とは、頭皮に鍼をすることで、血流改善を促し、頭皮を活性化させて健康な状態に導いていきます。頭皮が健康になると生えてくる髪の毛も健康的な状態で生えてきます。
育毛鍼を続けて頂くと「抜け毛が減った」「地肌の見える範囲が少なくなってきた」「髪の毛のコシが出てきた」「髪の毛が太くなってきた」など抜け毛・薄毛のお悩みが改善したというご意見を頂きます。
ただ毛髪には、「毛周期」というものがあり、髪の毛が成長している時期もあれば次の発毛準備のために成長が止まっている時期もあるので、週1回の育毛鍼の施術を少なくとも3ヶ月は続けて頂くことをオススメしています。
もちろん、クリニックと併用して通院されている方もいらっしゃいます。
おすすめのツボ
薄毛や抜毛にお悩みの方にオススメのツボは「太溪たいけい」です!
このツボは、身体に必要な栄養を作る「腎精」というものを補ってくれるツボです。東洋医学で髪は、腎に付随しているので腎精が不足していると、影響が髪の毛に現れます。抜毛が増えたり白髪が増えたりします。
まとめ
FPHLとは、「女性型脱毛症」のことで、女性が発症する脱毛症全ての総称です。
AGAは、男性型脱毛症のことで、近年女性の脱毛症はFAGAと呼ばれていましたが、研究が進むにつれAGAとは原因が違うとわかり、FPHL(女性型脱毛症)と呼ばれることが多くなりました。FAGAは、女性の脱毛症状の一つとしてFPHLの中に含まれます。
FPHLは、大きく4つに分類されます。
脱毛症状が起きる原因も様々考えられます。ホルモンバランスの変化、ストレス、生活習慣、ヘアケア・ヘアスタイルの影響など様々です。
薄毛・脱毛症でクリニックに行くと薬を処方されることが多いですが、皮膚かぶれや発疹、生理不順など副作用が出る方もいらっしゃいます。そこで、頭皮に鍼をする「育毛鍼」がオススメです! 育毛鍼によって頭皮の血流改善を促し、活性化させて頭皮を健康な状態に導いていきます。頭皮が健康になると生えてくる髪の毛も健康的な状態で生えてきます。
毛髪には、毛周期というサイクルがあるので、育毛鍼は週1回ペースを最低3ヶ月は通っていただくことをオススメしています。定期的に通って頂く事でご自分の頭皮の健康状態が良くなって髪の毛も健康な状態で生えてくることを実感して頂ける方が多いです。
育毛鍼はクリニックと併用されても問題ありません。
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この記事を書いた人
鍼灸師 大平洋子 (おおひら ようこ)
中国鍼灸院 箱嶌医針堂にて美容鍼・女性疾患などを主に担当している。
健康になりながら、美しくなっていただけるように鍼灸治療を行っています。
より多くの方に鍼灸の素晴らしさを知って頂きたいと思っています。
鍼灸や美容に関するブログを書いています。