後頭神経痛の原因となる筋肉と神経
頭の後ろや耳の後ろがピリピリと痛む・・・「後頭神経痛」という神経痛があります。
今回は後頭神経痛についてご紹介したいと思います。
症状
・後頭部や耳の後ろがビリッと電気が走ったように痛む
・抑えると痛むところがある
・痛みがないときでも、違和感や痺れ感がある
・チクチク、キリキリ、ズキズキとした痛み
・吐き気などはない
原因
後頭部や耳の周りへ伸びる神経が、筋肉などで圧迫されることで痛みや痺れを引き起しています。
その原因となっている筋肉は首や肩の筋肉です。
頭から首や肩にかけて付着している筋肉は意外とたくさんあり、小さいものや深いところにあるものまであり、まとめて後頭下筋群と呼ばれることもあります。
デスクワークや車の運転など、長時間同じ姿勢が続くと筋肉は硬くなりやすく、男性に比べ筋肉が小さくて筋力の弱い女性の方が起こりやすいです。
また、後頭神経痛を引き起こす3つの神経は筋肉の間から比較的皮膚の表面にでてくるので、圧迫されやすいと考えられています。
後頭神経痛を引き起こす3つの神経
イラストの右側では神経が分かりやすいように筋肉が描かれていませんが、後頭部へ行く神経や血管は首の筋肉の間を通っていきます。
どの神経が影響を受けるかで痛みが起こる部位や範囲が変わります。
画像のように神経は枝分かれしていきますので、神経と痛む範囲の関係はおおよそです。
特定の部位が痛むこともあれば、広範囲にわたって痛むこともあると思います。
胸郭出口症候群とは?
後頭部にビリッとした痛みは感じないけど腕は痺れる、という場合もあります。
それは「胸郭出口症候群」かもしれません。
胸郭出口症候群とは、腕に伸びる神経が首などで圧迫されて、その結果腕に痛みや痺れが表れる状態のことをいいます。
首の筋肉がこることで起こります。
デスクワークをしている方や、美容師さんなど腕を酷使するお仕事の方に多い傾向があります。
鎖骨の上あたりを押さえると腕までビリビリと痺れる感覚がある方は、胸郭出口症候群になりつつありかもしれません。
胸郭出口症候群になりやすい人の特徴
・細身
・猫背
・首が長い
・なで肩
・同じ姿勢が長い(PC、スマホ、絵描き、美容師など)
首の筋肉は重たい頭を支えていますが、筋力や筋肉量の少ない女性は頭の重さで首への負担が大きく、男性に比べると胸郭出口症候群になりやすいようです(T_T)
後頭神経痛と似た部分もありますね。
後頭神経痛に対する鍼灸
後頭神経痛は深刻な病気ではなく、1週間程度で収まることがほとんどです。
それでも痛みが気になったり、なかなか良くならないな、という方が施術に来られます。
当院でおこなう後頭神経痛に対する鍼灸施術では、こりかたまった首や肩、その周辺のツボや手足のツボに針をして筋肉をほぐし、神経の圧迫をゆるめていきます(*^^*)
主に肩から上の施術になります。
肩や首、頭部の筋肉の緊張が緩むことで神経の圧迫も緩み、後頭神経痛のピリピリとした痛みが和らいでいきます(*^^*)
また、慢性的な首こり肩こり、それらによる頭痛や吐き気、腕の痺れなども鍼灸で緩和できます。
なので胸郭出口症候群にも鍼灸は適応です。
デスクワークでなくてもスマホを持っている方は、首こり肩こりが酷い傾向にありますので、日常的に鍼灸でケアしておくことをオススメします(^^)v
この記事を書いた人
美容鍼灸師 太田里穂(おおたりほ)
中国鍼灸院 箱嶌医針堂にて美容鍼・女性疾患などを主に担当している。
健康になりながら、美しくなっていただけるように鍼灸治療を行っています。
より多くの方に鍼灸の素晴らしさを知って頂きたいと思っています。
鍼灸や美容に関するブログを書いています。